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口腔筋機能療法(MFT)って何?

小児矯正との関係

小児矯正の仕組み
小児矯正では、悪い歯ならびになった原因を改善することに重点をおいています。その改善方法として口腔筋機能療法(MFT)があります。口腔筋機能療法(MFT)には、「呼吸のプログラム」「嚥下のプログラム」「お口のまわりの筋肉のプログラム」「舌の位置や姿勢のプログラム」があります。これらのプログラムをその子その子の問題に合わせて組み合わせることで、本来、我々人間が自然な環境で育った場合には身につけることのない、口呼吸や異常な飲み込み方、筋肉の使い方、間違った舌の位置を改善していきます。もちろん矯正装置も使用しますが、装置は不足している成長を引き出してあげるために使用されます。その子に備わっている成長の力を引き出し、本来の歯ならびに誘導してあげる治療です。

口腔筋機能療法(MFT)の必要性

アクティビティの必要性
原因を治さずに歯のみを動かしていくと、矯正治療が終わった後にまた再び悪い歯ならびに戻ってしまいます。重要なことは原因を除去すること、そして、きれいな顔立ちになるようにアゴの骨や顔面の骨の成長を促進してあげることです。「歯がならぶスペースがないから矯正装置でスペースを作りましょう」というような説明で、取り外し可能なネジをまわす装置(写真参照)をすすめられたことがあるかもしれません。その時、お顔の骨の成長や、舌の位置、口呼吸の説明はあったでしょうか。ここが重要なポイントです。繰り返しになりますが、悪い歯ならびの原因を改善すること、そして、お顔の骨やアゴの骨を育成してあげることがこどもの矯正治療にはとても重要なのです。

口腔筋機能療法(MFT)の進め方

当院での口腔筋機能療法(MFT)の流れ

当院での口腔筋機能療法(MFT)の流れ
当医療法人理事長であり矯正歯科医である徳倉が編集した口腔筋機能療法の本を使用して、口腔筋機能療法を行います。管理栄養士や保育士、言語聴覚士といったスタッフによりプログラムは指導されます。月に1回を原則としてステップアップしていきます。
このテキストは、Amazonや書店で販売しております。

口腔筋機能療法(MFT)の具体的な流れ

  • お子様への説明
  • 口腔筋機能療法(MFT)を一緒にやってみます
  • お子様ひとりでやってみます
  • 改善箇所の説明
  • ご自宅での口腔筋機能療法(MFT)の説明

ご自宅での口腔筋機能療法(MFT)の流れ

ご自宅では、テキストとインターネット上で閲覧できる動画をもとに口腔筋機能療法(MFT)を行います。1日に何回できるかは、その子その子で異なるかもしれませんが、お母様やお父様と一緒に行っていただくことを推奨しております。小児矯正では、口腔筋機能療法(MFT)の継続が成功の重要な要素であり、親子の触れ合いはお子様のモチベーションを左右します。お子様が自分ですすんで計画的に口腔筋機能療法(MFT)を行い、それをお母様お父様が褒めてあげることで、お子様は「自分で治した」という自信につながります。自立心という心を育てることも小児矯正の目標です。

呼吸の口腔筋機能療法(MFT)プログラム

呼吸の仕方が異常であると…

呼吸の仕方が異常であると…
口呼吸は、身体に良くない。どこかでそんな話を聞いたことがあると思います。哺乳類は、本来すべて鼻呼吸です。犬は口呼吸のように思えますが、実は鼻呼吸です。口呼吸がなぜ身体に悪いのでしょうか。空気を鼻から吸うことにより、我々は空気中の雑菌などをフィルタリングすることができます。口呼吸は、口臭の原因になり、痰を増やし、気道を汚します。口呼吸から鼻呼吸にかわると、アレルギーや喘息が改善することがあるのはそのためです。歯ならびとの関連では、何より、舌の位置が変わってしまうことが一番大きな問題でしょう。口呼吸のお子様は、舌が低い位置になりやすく、下アゴの成長方向の異常や出っ歯、八重歯といった悪い歯ならびを誘発します。

呼吸の仕方が改善することで

口呼吸を改善することの最大の目的は、舌の位置を改善させることです。舌の位置が改善するとお顔の骨やアゴの骨の成長方向を改善できます。例えば、笑うと歯ぐきがみえてしまうお子様は、このプログラムが重要です。口呼吸は、全身的な健康問題をおこす原因になることが指摘されています。都市型生活で育成されたかなり多くのお子様にみられます。

嚥下の口腔筋機能療法(MFT)プログラム

嚥下の仕方が異常であると

嚥下の仕方が異常であると
私たちは、食物を摂取すると、歯で噛み砕き、それを舌で集め、上顎に舌で押し付けるようにしてノドの奥に送り込みます。そのときに、お口のまわりの筋肉は使用しません。舌が食物をノドに送り込むのです。お口の中をみたときに、舌に歯の圧痕がついていたり、頬の内側の粘膜に白いシワのような線がついているお子様や、食事のときに飲み物で食物を流し込んでいるお子様は、特に要注意です。舌を正しく使い、食事ができていません。飲み込みの動きをするたびに、頬の筋肉や口のまわりの筋肉を無理に使用しており、その結果として、自らの筋肉で歯を押しているのです。結果として、歯ならびが悪くなります。

嚥下の仕方が改善することで…

舌の使い方がうまくなり、見た目がきれいな食事の仕方になります。頬の筋肉やお口のまわりの筋肉を無理に使用して食事をしなくなるので、歯ならびは改善方向へと動くのです。

舌の位置や姿勢の口腔筋機能療法(MFT)プログラム

舌の位置が異常であると…

舌の位置が異常であると…
正常な舌の位置は、上の前歯の後ろあたりです。安静時、人間は、ここに舌の先がくっついています。それ以外の位置、特に、舌が下の前歯の後ろにある場合は異常です。お顔の骨やアゴの骨の成長に問題をおこしやすくなります。受け口や前歯が噛まない開咬といわれるような症状のお子様の多くが、このような舌の問題をもっています。そして、舌の位置の不正は、口呼吸とも密接に関連しています。

舌の位置が改善することで…

舌の位置の改善によって、お顔の骨やアゴの骨は正常な成長に導かれます。そして鼻呼吸ができるようになります。悪い歯ならびの改善にも、舌が最も影響を与えているのです。舌の位置の改善はとても重要です。